ZaiNar、東京事務所を開設 東京都のGXイノベーションプログラムに採択
22か国からの応募企業の中から、7社のうちの1社として選定。Physical AIによる高精度測位技術で、東京都のGX推進に貢献。
米国カリフォルニア州ベルモント/東京 — 2026年4月20日 — Physical AIの基盤レイヤーを担うZaiNarは本日、東京オフィスを開設したこと、ならびに東京都の「GX関連外国企業進出支援事業」における支援対象企業7社のうちの1社に採択されたことを発表しました。ZaiNarは、22か国からの応募企業の中から専門家による審査を経て選定されました。同プログラムは、アジア太平洋地域でも特に競争率の高い公的イノベーションプログラムの一つです。東京オフィスは、スマートシティおよびグリーントランスフォーメーション(GX)の展開に向けたZaiNarのアジア太平洋(APAC)拠点となります。
「東京は、まさにZaiNarのPhysical AIを設計する際に想定していた都市です」と、ZaiNarのCEO兼共同創業者Daniel Jackerは述べています。「GPSが機能しなくなるほどの高密度環境こそ、リアルタイム測位が最も重要になる場所なのです。私たちが東京に持ち込むのは、実証実験ではありません。すでに複数の大陸で導入され、商用運用されているプラットフォームであり、アジア太平洋地域全体へ展開するために東京でチームを構築しています。世界各国の企業とともに東京都から採択されたことは、私たちの技術と事業機会の双方が認められたことを示しています。」
Physical AIの5Gセンシング実証の場としての東京の重要性
東京は、Physical AIにとって世界でも最も大きな可能性を持つ都市の一つであると同時に、従来の測位技術にとって最も困難な環境の一つでもあります。
都市全体に密集する高層ビル群によって深い電波遮蔽が生じ、都市圏の広範囲で GPS が機能しなくなります。その一方で、東京は世界でも有数の高密度な5Gセルラーネットワークが整備されており、5G信号を活用した測位に最適な環境です。
こうした都市環境と5Gネットワーク双方の高密度性は、温室効果ガス排出の観点からも重要な意味を持ちます。東京の道路網は世界でも有数の交通量を抱えており、車両からの排出は、都市部における温室効果ガス排出の主要因の一つとなっています。
車両、産業機器、物流資産が「実際にいまどこにあるか」を示すリアルタイムの位置情報は、極めて価値が高く、大きなインパクトをもたらすデータです。交通の流れや交通量、アイドリング中の車両について、衛星による推定ではなく、センチメートル単位の精度で正確な位置を把握できること。この情報こそが、現在の交通管理システムを、温室効果ガス排出量を実質的に削減できるインテリジェントな交通協調システムへと進化させるために欠けているレイヤーです。
ZaiNarのプラットフォームは、既存の5Gネットワークをそのまま活用し、都市全体の「神経系」として機能させることで、この課題を解決します。既存の無線インフラ全体でサブナノ秒レベルの時刻同期を実現することで、ZaiNarは10センチ未満の高精度測位を可能にします。2キロメートル以上の範囲で毎秒100~500回の連続測位を行い、新たなハードウェア、カメラ、衛星は不要です。さらに、測位対象となるデバイス側にソフトウェアを導入する必要もありません。
このシステムは完全にネットワーク側で動作するため、GPSの電波が届かない高層ビルが密集する都市環境や地下空間でも機能します。東京では、バス、配送車両、重機、自律システムなど、あらゆる対象の位置をリアルタイムに把握できます。これにより、交通管理者やPhysical AIシステムは、渋滞の緩和、アイドリング時間の短縮、排出量の削減につながる意思決定に必要な継続的な空間データを得ることができます。
東京都のGX関連外国企業進出支援事業
東京都の「GX関連外国企業進出支援事業」は、エネルギー、脱炭素、スマートシティ技術などの分野で高度な技術力を有する外国企業を誘致し、東京のグリーントランスフォーメーション(GX)を加速させることを目的としています。
採択企業には、複数年にわたる事業運営費への助成を含む、体系的で充実した支援パッケージが提供されます。ZaiNarの東京オフィスでは、建設、物流、都市交通管理におけるスマートシティ技術の活用に注力します。これらは、東京都が排出量削減と業務の高度化に向けた重点分野として位置づけている領域です。
商用展開の進展
ZaiNarはすでに商用環境で稼働しており、世界の複数の大陸で医療施設、建設現場、産業オペレーションなどに導入されています。同社は100件を超える特許を出願し、そのうち95件以上が取得済みです。また、契約および基本合意書(MOU)の総額は5億ドルを超えています。
今回開設する東京オフィスは、ZaiNarにとってアジア太平洋(APAC)地域初の専用拠点となり、2026年を通じて同地域での人員体制の拡充とパートナーシップの拡大を進めていく予定です。
ZaiNarについて
ZaiNarは、フィジカルAIの基盤レイヤーを担う企業です。同社の特許技術は、無線ネットワーク全体でサブナノ秒精度の時刻同期と時刻配信を実現し、既存の5GおよびWi-Fiインフラを包括的な空間センシングシステムへと変革します。ZaiNarは継続的な空間認識を可能にすることで、接続されたシステムが自らの位置を把握し、周囲の資産を認識し、その情報を物理世界を協調制御するAIと共有できるようにします。ZaiNarは2017年に設立され、米国カリフォルニア州ベルモントに本社を置いています。同社への投資額は1億ドルを超え、Steve Jurvetson(ZaiNar取締役、SpaceX取締役)、Jerry Yang(Yahoo! Inc.共同創業者・元CEO)、Andreas Weigend(ZaiNarアドバイザー、Amazon元Chief Scientist)をはじめとするトップクラスの投資家から支援を受けています。企業評価額は10億ドルを超えています。詳細は、zainartech.comをご覧ください。
今後の展開をフォロー
複数の大陸にまたがる医療、建設、産業の現場ですでに導入・稼働中。Physical AIと空間インフラレイヤーに関する最新情報をお届けします。